メリノウールとは
ウール繊維の特徴
100%天然
ウールは、オーストラリアの水、空気、日光そして草といったシンプルな組み合わせによって育まれた約6,800万頭の羊から、一年中産出が可能な100%天然の繊維です。
100%土に還る
ウール繊維が廃棄されると、土壌を豊かにする栄養素をゆっくりと放出しながら、数年の間に土の中で自然に分解されます。
100%再生可能
オーストラリアの羊は、毎年新しい羊毛を育むことから、ウールは完全に再生可能な繊維と言えます。
WOOL FACT
天然の吸放湿性。
吸湿性の低い合成繊維とは対照的に、この働きによってウールは着⽤者の体温の変化に合わせて、⾐服内を快適に保つことができます。
運動後の不快感を和らげ、
汗による冷えやベタつきを抑制。
ウールは繊維の構造により、湿度を保持しつつ、ゆっくりと放出することで、肌の温度を適度に保ち、急速な冷えを緩和します。またウールは⽔蒸気を吸収しながらも繊維表⾯で⽔を弾くため、濡れてもドライな質感で肌にまとわり付かず、着⼼地の良い点が特徴です。
天然繊維ならではの肌触りと、
動きやすさを支える伸縮性。
メリノウール繊維は他のウール繊維と比較して細く、しなやかで素肌に触れても柔らかく、贅沢な優しさを感じることができます。また、メリノウール繊維の一本一本はバネのようなコイル形状をしており、人の動きに沿って伸縮するため、運動時のアンダーウエアにおすすめです。
天然の防臭効果。
ウールは天然の繊維構造によって防臭性も備えています。湿気の吸収とドライな質感で⽪膚をサラッとした状態に保ち、汗臭さの原因となる汗やバクテリアを防ぐことができます。また、ウールは発⽣したにおいを繊維内に吸収し、洗濯時まで閉じ込めます。
100%⽣分解可能な天然繊維。
ウールは、マイクロファイバー(マイクロプラスチック) を放出する合成繊維とは異なり、廃棄されても数か⽉あるいは数年で、⼟や海の中で⾃然に分解されます。
また⽺は⽣きる過程で⽑を⽣やし続けるため、再⽣可能な天然素材として⽺⽑を継続的に供給することができます。
ウールマークの品質基準
ウールマークは、製品に含まれる新毛の混率と、製品の耐久性など以下の各種品質を認証しています。 ザ・ウールマーク・カンパニーが設定した世界共通の高い品質基準に基づき、認定検査機関での厳しい検査に合格したウール製品にのみ、ウールマークの使用が許可されます。
混⽤率
ウールの混⽤率を評価し、製品がその通りなのか確認します。
染色堅牢度
色が長持ちすることをさまざまな条件下で検査します。
耐久性
ウールに圧力をかけ、物理的な限界まで引き伸ばし、その強度を測定します。
取り扱い
ウール製品の縮みや型崩れがないように、定められた取り扱い方法に従って検査します。
ウールマーク認証とは
ウールマーク・ロゴ
新⽑100%を使⽤しており、定められた基準を満たした製品であることを⽰しています。
ウールマーク・ブレンド・ ロゴ
新⽑50%から99.9%使⽤し、定められた基準を満たした製品であることを⽰しています。
ウール・ブレンド・ロゴ
新⽑30%から49.9%使⽤し、定められた基準を満たした製品であることを⽰しています。
ウール・ケア・ロゴ
洗濯機、タンブラー乾燥機の他、消耗品の製品パッケージも含めてその製品タイプの仕様に合致するものであることを示しています。
ザ・ウールマーク・カンパニーについて
オーストラリアの約6万⼈の牧⽺業者を代表して、世界各国のテキスタイル・ファッション業界のパートナーと共に、天然でサステナブル、再⽣可能で⼟に還るなど、ウールの様々な特徴を広く発信しています。
「ウールマーク」は50年以上の歴史を持つ品質認証マークです。厳しい品質基準に合格したウールとウールケアの製品のみに付けられており、世界で最も広く知られている品質認証のロゴマークです。
– Speakman J. B & Cooper C. A. The Adsorption of Water by Wool, Part I – Adsorption Hysteresis, Journal of the Textile Institute Transactions, 1936 27:7, T183-T185
(http://dx.doi.org/10.1080/19447023608661680).
– Urquhart, Alexander Robert B.Sc., A.I.C. and Williams, Alexander Mitchell M.A., D.Sc. The effect of temperature on the absorption of water by soda boiled cotton, Journal of the Textile Institute Transactions, 1924, 15:12.
(http://dx.doi.org/10.1080/19447022408661326)
【図2.参考文献】O.Troynikov,N. Nawaz and C. Watson, Thermal Performance of Woolcontaining Jackets in Cold Enviroments, Australian Wool Innovation, Melbourne, 2014. 14
【図3.参考文献】McQueen, R.H., Laing, R.M., Brooks, H.J.L, and Niven, B.E., Odour intensity in apparel fabrics and the link with bacterial populations, 2007, Textile Research Journal, 453.