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サポート感や安定性、クッション性を重視したミズノの卓球シューズ「WAVE MEDAL」シリーズ。
今回はシリーズ最新モデルである「WAVE MEDAL 7」と「WAVE MEDAL NEO」の特長や
開発秘話について、企画担当の中尾太一に聞きました。

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左右の動きが激しい卓球シューズならではの新機能

「WAVE MEDAL NEO」と
「WAVE MEDAL 7」に共通する新しい
特長を教えてください。

最大の特長はソール部に新搭載された『Stepillar(ステッピラー)』です。卓球は左右への素早い動きが求められるため、足の外側に大きな衝撃が生じます。その衝撃を円柱構造デザインのアウトソールで外側に逃がし、さらにソールが戻ろうとする反発性を次の強い蹴り出しの動きのサポート力に変えるというものです。この横方向のクッション性と反発性により、ダイナミックなフットワークをサポートします。

※ダイナミックなフットワークは強い踏み込みと強い蹴り出しからなるフットワークであると定義

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次に上級者向けモデルの
「WAVE MEDAL NEO」独自の特長を
教えてください。

最大の特長は『Dyna-Heel Lock(ダイナ・ヒール・ロック)』です。足入部のくるぶし下にポリウレタンスポンジを設置し、足首まわりからかかと付近のフィッティングと安定性を高めてくれます。この構造は、プレー中の足の動きにシューズがしっかりついてくるフィッティングをめざして誕生しました。

中・上級者層向けの「WAVE MEDAL 7」
独自の特長を教えてください。

こちらは着地時の安定性向上を狙って、前足部から中足部にかかるアッパー部分を補強しています。この補強はアッパーをレイヤー構造にして可視化されているのでわかりやすいと思います。

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何度もサンプルを作って、重ね続けたトライアンドエラー

新しい「WAVE MEDAL」シリーズの2アイテムについて、トップ選手をはじめとした選手たちの声はどのように反映されていますか。

「WAVE MEDAL」シリーズは平野美宇選手や早田ひな選手が履いてくださっています。今回の「WAVE MEDAL NEO」と「WAVE MEDAL 7」については、2選手を含めたさまざま層やレベルの選手にサンプルを履いてもらい、いただいた意見をチーム内で検討して次のサンプルに反映、また履いてもらって意見をいただくという流れを何度も繰り返しています。良い製品をつくるのに近道があるはずもなく、今回の開発も各部門のメンバーがチームとなって議論を重ね、トライアンドエラーを繰り返しながら詰めていくという地道な作業が不可欠でした。

選手の言葉を理解したり、正しく製品づくりに生かすために意識していることはありますか。

私自身は卓球経験がありませんが、もちろん社内には卓球に精通している社員はたくさんいるので、選手のプレースタイルやその強みなど、疑問に思ったことをすぐに解決できる環境があります。逆に別のスポーツの動きや素材、考え方を卓球シューズに反映できないかイメージしたりするのは、卓球経験がない自分だからこそ柔軟に考えられる部分もあります。トップ選手とは定期的に足型測定をとったり、練習場に行ってコミュニケーションをとったりして、情報のアップデートをするようにしています。常に選手に対して、より良いサポートができるように、選手の変化やニーズなど把握できるように努めています。

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「WAVE MEDAL NEO」と
「WAVE MEDAL 7」はどんな存在ですか。

「WAVE MEDAL」シリーズは日本での販売数が最も多く、ミズノの卓球シューズの顔といえるシリーズです。現在のミズノが持つ技術を結集したフラッグシップモデルですし、ブランドアンバサダーの選手も着用してくださるモデルですから、企画担当者としては自然に選手と一緒に戦っている気持ちになります。2024年夏でも専用カラーのシューズを選手が着用する予定ですから、一般ユーザーの皆さんも同じシューズでプレーしてもらえると嬉しいですね。

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写真:卓球シューズ企画担当 中尾 太一