私の意思で競技場を包む一体感を つくり出せる、それが走幅跳

高校時代、大学時代もナンバー1となり、ミズノ加入後は日本選手権3位と活躍する竹内真弥選手。ミズノトラッククラブに所属して世界の舞台をめざす竹内選手に、走幅跳の「CRAZY LOVE」な話をうかがいました。

何よりも「好き、楽しい」があったから続けられた

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走幅跳を始めたきっかけを教えてください。

中学入学後、最初は100mを中心に短距離走に取り組んでいましたが、1年生の冬頃に走幅跳を始めました。小学生時代は器械体操をやっていて、体のバネもある方だったんです。それで母から「短距離走のスピードに加えて体のバネも生かせるから走幅跳の方がいいんじゃない」ってすすめられて。

走幅跳の魅力はなんでしょうか?

100mなどの短距離走は、数秒から数十秒という一瞬で勝負がつきますよね。走幅跳は1〜2時間という長い試合時間の中で、順位が逆転したりされたりしますし、最も観客と一緒になって競技場全体を盛り上げられる種目だと思うんです。観客に手拍子を求めたりあおったりした時に生まれる一体感は、短距離走にはないものなんですよね。私はあの一体感こそが、走幅跳の最大の魅力だと思います。あの瞬間って楽しいんですよ、私も。観客の皆さんと一緒に跳ぶ感じがして(笑)

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競技に向き合う中で、想像を絶するつらさや厳しさを感じると思います。それでも競技を継続する原動力は何ですか?

一番は「好きで、楽しさを感じるから」ですね。楽しくないと絶対ここまでやっていないと思うので。しかも、子どもの時から使っていたシューズを作っているミズノに所属し、陸上競技に取り組めているので最高に楽しいです。ただ、その分競技で会社に貢献しないといけないというプレッシャーもあります。

競技人生の中で、最も心が揺さぶられた瞬間を教えてください。

大学3年生の時の関東インカレですかね。その年の全日本インカレでも優勝したんですが、その前に関東インカレがあって、4年ぶりに自己ベストが出た試合なんです。大学生になって環境も変わり、なかなか思ったような結果が出なかった時で。だから喜びもありましたが「やっと出たぁ!」というホッとした感じでしたね(笑)

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走幅跳を注目競技にして、競技人口拡大に貢献したい

人々がスポーツに魅了されるのはなぜだと思いますか?

ライバルの選手と一緒のレースに出て競い合って、ゴールしたあとは「お疲れさま」みたいなお互いをたたえる雰囲気になることが結構あるんですよ。ライバルだと思ったら仲良くなれないのが普通の感覚かもしれませんが、私は一緒に走る選手を結構一緒に頑張る同志的な感じで見ていて。もちろん試合になればライバルなんですけど。

走幅跳への愛が感じられるエピソードがあればぜひ教えてください。

信号が赤信号だと止まりますよね。待ってる間、走幅跳の踏みきりの瞬間の動きが出ちゃいます。こう、かかとからつま先に体重を乗り込ませるような動きが…そして青になった瞬間に踏みきって跳ぶ!ってやったら恥ずかしいので跳びませんが、大きく一歩前に出る、はやっちゃいますね(笑)

これからも竹内選手にとって走幅跳が「CRAZY LOVE」な存在であり続けるためにどうしていきたいですか。

ここまで各世代で日本一になれているので、まずは日本選手権で優勝したいですね。そして、自分が活躍して走幅跳を注目される競技にして、走幅跳をやりたいという選手をひとりでも増やしたいです。「竹内選手に憧れて走り幅跳びを始めました」という選手が出てきてくれたら、すごく刺激になってまた頑張ろうと思えるので。