実はこんなにこだわりがあった!女子体操競技のユニフォームができるまで

女子体操競技は、4種目演技を行い、演技中の技を審判員が採点し、その得点で順位が決まります。採点は技の難易度と演技の完成度が得点化されます。ですので、選手にとっては「見た目」も大切になってきます。女子体操競技のユニフォームは、他のスポーツのユニフォームと違い、きらびやかな装飾が施された衣装になっているのはみなさんご存知でしょうか?
今回は、実際にユニフォームができるまでの工程をご紹介します。

①プリント

ユニフォームの素材は、ソフトな風合いで演技を妨げない優れたストレッチ性のある生地を採用しています。
まずはプリントするユニフォームのデザインデータを作成します。

そして、作成したデザインデータを出力し、機械を使って200℃で1分くらい生地に昇華転写するとプリント工程は完成します。

②スワロフスキー貼り付け

最初に、スワロフスキーを生地に貼るためのシートを作成します。このシートはいわばスワロフスキーを配置するための設計図みたいなもので、ユニフォームのデザインによって大きさや色の違うスワロフスキーを配置します。シートは、デザインの違いだけではなく、ウエアのサイズによってもスワロフスキーの配置が微妙に変わるため、サイズごとに作らなければなりません。シートができればいよいよスワロフスキーを生地に配置します。

  • スワロフスキーを配置したシート

    スワロフスキーを配置したシート

  • シートを生地に配置するシーン

    シートを生地に配置するシーン

2024年度は「UNERI(ウネリ)」「ARABESQUE(アラベスク)」の2種類のデザインコンセプトをユニフォームに採用しており、スワロフスキー3.4.5mmの各サイズを2色ずつ使用しています。スワロフスキーは、「UNERI」のデザインで約3,900個、「ARABESQUE」で約3,100個使用します。シートができたら、熱で生地に貼り付けます。

  • 「UNERI」デザイン

    「UNERI」デザイン

  • 「ARABESQUE」デザイン

    「ARABESQUE」デザイン

③裁断と縫製

型紙を生地に置き、裁断する線を引きます。

その後、裁ちばさみでパーツごとに裁断していきます。裁断ができれば次は裁断したパーツを縫製していきます。縫製は、縫う箇所によって8種類のミシンを駆使しています。1着出来上がるまで、約2時間かかります。

いかがでしたでしょうか。選手に届くまでにはいろんな人の思いが入っています。体操競技を見るときにはユニフォームも注目してみてください。また、各工程をまとめた動画もぜひご覧ください。