社員も知らないネタ満載!?「ミズノ本」出版

7月30日(2021年)に書店に並んだ「ミズノ本」
ミズノコバルトブルーに、ランバードマーク。誰がみてもミズノの本にしか見えない。
著者、村尾隆介氏の誰よりも熱いミズノ愛により生まれたこの本のことについて、制作に携わったコーポレートコミュニケーション室の木水啓之(きみずけいじ)さんに話を聞きました。

書店に積まれたミズノ本

書店のビジネス本コーナーに並ぶ「ミズノ本」たち(三省堂名古屋本店にて発売日撮影)

■水野社長含め23人の社員の取材を実施

村尾さんがミズノ本を出したいと思ったのは、2008年北京オリンピックのころに遡る。当時ミズノの北野喜久さんと新しいプロジェクト「創造(SOZO)営業」を一緒に全国各地を二人三脚で行脚されたころ、「家の中を探したら、きっと日本の家庭ならひとつやふたつ、ミズノの何かがきっとみつかるはず。そんなに知られているブランドなのにその会社やどんな仕事をしているのかはあまり知られていないのでは?」というのがペンを執る理由のひとつとか。

左:ミズノ社員の木水さん 右:著者の村尾隆介さん

左:ミズノ社員の木水さん 右:著者の村尾隆介さん

長い年月を経て、2019年12月25日きっかけとなった北野さんの取材から始まり、2020年1月~2月までの間に、水野社長を含め23人の社員をリアル取材し、一気にまとめ上げたという。村尾さんは大きなスポーツ大会がある年に出したいという思いを持っていたので、当初は2020年夏までに出版に向けて駆け足で凝縮した取材になりました。

■社員も知らない、ミズノの知られざる秘話満載

今までミズノに関する本は、創業者の水野利八氏、2代目の健次郎氏など“経営者”に光をあてたものは出ていましたが、会社そのもの、その歴史や商品、社風などを取り上げた本としては今回がはじめて。そんなこともあり、社員が読んでも驚くような話、はじめて聞いた話などもたくさん盛り込まれています。勤続32年目の木水さんですら、今回の取材で知ったこともあったそうで「高校野球のミズノ品使用シェアは昔から高かったと思っていたのですが、1980年代は高校生のシェアが低く、1983年からセールスを強化して得たものだったとは知らなかった」と。選手に関する話の中で、「ブラジルのかの有名なサッカー選手が一時期、サッカーシューズを履いていたとか」社員も知らない秘話がたくさん詰め込まれた内容は、きっと一般の人からしたら、トリビアだらけですね。

■スポーツ品以外の商品の話もこれを読めばわかる

スポーツ用品がメインのメーカーではあるものの、昔からスポーツ以外のものにもたくさん携わってきました。この本では、そんなスポーツ品以外のライフスタイルブランドとしてのミズノのことにもたくさん触れています。最近で言えば、代表的なものにマウスカバーがありますが、戦後、なんとちゃぶ台やまな板、鍋や釜まで作っていた話まで登場します。またゴルフクラブなどで技術力がある炭素繊維(カーボンファイバー)で競技用の義足の板バネを作っていたり、そんなものまで?!という話だらけです。

■出来上がった本に対する社員たちの声

本の出版を記念して、著者の村尾さんをお招きし、ミズノ社員向けのオンライントークショーを開催。そこには国内外70人のミズノ社員が参加。様々な意見もありました。中にはミズノから派遣されたスポーツ施設で勤務する人も参加していて、自分たちの活動も本に紹介してもらったことで、すごくモチベーションが上がったという声や、台湾ミズノからは「ミズノは実はライフスタイルブランド」という言葉に共感したなど、人によっては3冊買って1冊は親に送ったという社員も。この本をきっかけに社員が自分の会社に誇りを持てるようになったようです。
出版にむけて、社内の様々な段取りをしてきた木水さんは、「この本を読んで、興味を持ってもらえる人がたくさん増えればうれしいです。会社案内としても利用いただけます。新しいプロジェクト、自治体や学校などへ営業にいくときは、この本を読んでもらうと商談がスムーズに進むかもしれませんね」と話していました。

今回のレポートで興味を持ってくださった方、ぜひ読んでみていただければと思います!

インタビューした木水氏

今回の制作に携わった木水啓之さん