構想開発に3年!プロテクティブスニーカー「ALMIGHTY VH 11L」とは?

お仕事のときはどんなシューズを履いていますか?
ビジネスシューズやスニーカー、ヒール、安全靴など、仕事の内容にあったシューズを皆さん履いていると思います。
これから始まる暑い夏。職種によっては、靴の中が蒸れたり、熱がこもったり、といった環境が当たり前!だと思っている方も多いと思います。

ミズノには、この当たり前を変えたい!快適なシューズで仕事をしてほしい!という想いを持ったシューズ開発者が構想から3年をかけて完成させたプロテクティブスニーカー※1があることをご存じでしょうか。

※1 プロテクティブスニーカーとは、公益社団法人日本保安用品協会制定のプロテクティブスニーカー規格に定める公的試験をクリアし、一定の安全性能や耐久性を備えるスニーカータイプの作業靴。いわゆる安全靴ではありません。

■3年をかけて完成したプロテクティブスニーカー「ALMIGHTY VH 11L(オールマイティ VH 11L)」とは?

ALMIGHTY VH 11L

ALMIGHTY VH 11Lの1番のポイントは「通気性」です。建設業、製造業、運送業などで着用されているシューズは、つま先に安全性確保の硬質樹脂先芯があるなど、構造上通気しにくいためシューズ内に熱がこもり、蒸れやすいといわれています。そこでALMIGHTY VH 11Lはソール側面に8つの通気孔を作りました。それにより、シューズ内の熱気を逃がすことができます。

ALMIGHTY VH 11Lの中底上面(8つの通気孔の構造)

ALMIGHTY VH 11Lのミッドソール側面(8つの通気孔の構造)

さらに、インソールにも通気孔を配置することで、通気を妨げないようになっています。

ALMIGHTY VH 11Lのインソール

このシューズの構想開発に3年もかかった理由、それは「ソール側面の8つの通気孔」と「安全基準」の両立でした。

■開発ストーリー 「ソール側面の8つの通気孔」と「安全基準」の両立 とは?

この「ALMIGHTY VH 11L」の開発を担当したのは、入社19年目の岸本さん。

「ALMIGHTY VH 11L」の開発を担当 岸本さん

岸本さんは、入社し研究開発部門へ配属、その後シューズに関わる部署へ異動。そこから約15年間、陸上やマラソンの競技シューズの開発を中心に、ソーシングなどシューズに関わる仕事をしてきました。そんな経歴の岸本さんは、2年前にワークシューズの担当になりました。前任者が1年間構想してきたこの企画と思いを岸本さんが引き継ぎ、開発を手掛けた第一弾のプロテクティブスニーカーが「ALMIGHTY VH 11L」なんです。

「ALMIGHTY VH 11L」の一番のポイントである「通気性」の実現。はじめは下記の赤丸部分すべて孔をあけていたそうです。

しかし、孔をたくさんあけると、安定性が悪くなり、シューズとしての耐久性も損なわれます。「通気性」と「シューズとしての機能」の絶妙なバランスを見つけるのに、苦労したそうです。岸本さん自身も何回もシューズを履き、トライアンドエラーを繰り返しました。「もう何回くらい試したのか忘れるくらい試しました」と岸本さん。孔をあける場所を何回も変えて、チャレンジしたそうです。

さらにプロテクティブスニーカーは、「公益社団法人日本保安用品協会制定のJSAA規格」の試験に合格しなければ、発売ができません。岸本さんは、競技シューズで培ったノウハウは持っていますが、プロテクティブスニーカーにおいては知識がなく、日々勉強、ルールブックを片手にどうすれば合格でき、さらに目指すカタチのシューズができるのか試行錯誤の連続だったそうです。

「約15年間、シューズに携わって仕事をしてきましたが、新しい挑戦がたくさんあったシューズでした。ようやくできたシューズは、サンプルテストで多くの方から『快適だ』と言ってもらえました。これから販売がされ、多くの人にこの快適さを体感してほしいです。」と岸本さん。

■岸本さんの今後の抱負

岸本さんは、「1足のシューズで働く人たちの価値観を変えることができる」と言います。岸本さんの頭の中には、今まで携わってきた競技シューズの企画開発のノウハウが詰まっています。このノウハウを、プロテクティブスニーカーというカタチでアウトプットしていき、働く人たちの価値観を変えることができるシューズを働く皆さんに届けていきたいそうです。

働く人たちを足元から応援したいという開発者の思いがつまったミズノのプロテクティブスニーカーをぜひチェックしてみてください!