GVIシリーズ×ミズノブランドアンバサダースペシャルインタビュー

硬式野球用バットの新基準に合わせて 新たに誕生した硬式野球用バット「GVIシリーズ」。
そのデビューを記念して、ブランドアンバサダーでもある3名に特別インタビューを実施。
バット選びのこだわりや、新アイテムの魅力を、 最前線で闘う選手たちにたっぷり語ってもらいました。

GVIシリーズとは

【新基準対応】金属製硬式用バットの新たな3ライン。 バランス、打感、重さなど細部にまでこだわったシリーズです。

東京ヤクルトスワローズ 村上宗隆

10割の力で振ると「良い癖」がつく。
大事なのは、練習からどれだけ全力でやれるか。

東京ヤクルトスワローズ 村上宗隆

打撃論

自分のスイングをする。
自分のポイントで打つ。
打席内で自分のバッティングを崩さないことが大事。

  • 打席のなかで大事にしていることとは

    「しっかり自分のスイングをすること」と「自分のポイントで打つこと」の二つを大事にしています。試合ではピッチャーはなんとかしてバッターのタイミングやスイングを崩そうとしてきますから、バッターボックスのなかで「自分のバッティングができるかどうか」が一番重要なことだと思いますね。試合で10割の全力スイングをすることはなかなか難しいです。でも、練習から10割の全力スイングで取り組んでいれば、試合でも8割近い力が出せるようになって、結果、打てることが増えてくると思うんです。

  • 結果を出すために必要な技術とメンタルとは

    技術的なことで言うと、スイングするときにヘッドを意識することは大事なのですが、「ヘッドを返す」という感覚ではないと個人的には思っています。僕はギリギリまでヘッドを残しておきたいタイプなので、「ヘッドが自然と返ってくる」という感じスイングしていますね。

    メンタル面での意識としては、「打席にゆっくり入る」とか、「急がず自分の間をつくる」ことですね。野球はどうしてもピッチャー主導のスポーツなので、何とか「自分の間」で打席に立ちたいなとは普段から思っています。

東京ヤクルトスワローズ 村上宗隆

バット論

身体の成長や筋力アップにあわせて
バットもアップグレードしていく。

  • バット選びにおいて大事なこととは

    僕は高校時代からずっとミズノのバットと一緒に歩んできました。ミズノ以外でホームランを打ったことは一度もありません。大事なのは、自分に合うバットを見つけ、それをアップデートし続けること。筋力がついたり背が伸びたりして、自分の体が変われば、バットも最適なものに変えていく。それが進化につながると思います。

  • 新しいGPシリーズの印象は

    手にとった瞬間、「いいな」と思いました。木のバットに近い感じがしますね。先が細くなっていくところは僕の好みです。僕はギリギリまでヘッドを残しておきたいタイプなので、「ヘッドを返す」という感覚ではなく、「ヘッドが自然と返ってくる」というイメージで振っています。GPシリーズは自然とヘッドが効きそうな感覚がありますし、重量バランスもいいですね。

東京ヤクルトスワローズ 村上宗隆

練習論

結果も進化も、練習がすべて。
大事なのは「どうありたいか」から逆算すること。

  • 日々の練習に求められる心の持ち様とは

    試合で結果を出すためには、練習が全てだと思います。練習のための練習は意味がないので、いろんなことをイメージしながら全力で素振りや練習をした方が結果につながると思いますね。僕は高校時代、常に「どうすれば飛ぶかな」と考えながら練習に打ち込んできました。飛ばすためには、練習から「全力でやりきること」が必要になってきます。しっかり全力でバットを振り続けていると、自然といい癖がつくんですよ。力を抜いて振るとそれが身につかないんです。「8割の力で振る素振り1本」と「10割の力で振る1本」の差は、5年、10年と続けたら大きな差になると僕は思います。

  • 高校球児に向けてメッセージを

    「自分で考えてやること」が一番大事だと思います。バットは変わるかもしれないけど、バットはバット。大事なのは「自分がどうあるべきかを考えること」だと思います。とにかく今を必死に頑張ることが重要。普段の練習、一打席、一球にどれだけ一生懸命になれるか。それがすべてだと思いますね。

読売ジャイアンツ 中田翔

「飛ばないバットで飛ばしてやるんだ」
くらいの気持ちでチャレンジしてほしい。

読売ジャイアンツ 中田翔

打撃論

リラックスして力を抜いて振ること。
それがスイングスピードを上げる一番のポイント。

  • 打席のなかで大事にしていることとは

    「力を抜いて振ることでスイングスピードを上げる」ということですね。力まずに構えることでインハイの速球に反応しやすくなりますし、ボールを遠くに飛ばすことにおいても力を抜くことは重要なことだと思います。バットを振り出した瞬間のスピードがどれだけ速くても、スイングスピードは上がりません。重要なのは「インパクトの瞬間におけるスイングスピードとパワー」。例えば、釣竿を振るのも同じ原理だと思うのですが、はじめから力を入れて振るよりも、ギリギリまで力を抜いてシュッと振り抜いたほうがルアーは飛びますよね。僕はずっとこのイメージで高校時代から「インパクトの瞬間に200%の力を発揮する」ということを意識して打席に立っています。

  • 強打者に求められるメンタルとは

    チャンスで打席が回ってきた時の心構えとしては「変に考えすぎない」こと。普段の打席以上に「もっと力を抜く」ことを意識しています。心の中では「絶対にホームラン打ちたい」「自分が決めたい」と思ったとしても、それを抑えて、「三振しても次のバッターが打ってくれるか」くらいのリラックスした気持ちで打席に入る。僕の場合は、そのメンタルの持って行き方が、力を抜いてバットを振ることに繋がっているんじゃないかと思っています。

読売ジャイアンツ 中田翔

バット論

自分に合うバットは、段階的に見極める。
新しいバットをいきなり試合で使うことはしない。

  • バット選びにおいて大事なこととは

    僕にとっては、スムーズに出しやすいバットであるかどうかが重要です。①手にとった時の第一印象がいい→②振ってみたときに感覚がいい→③練習で使ってみて扱いやすい→④試合で使ってみて結果が出るというステップアップで、自分に合うバットを見極めますね。第一印象が良いからと言って、いきなり試合で使うというようなことはないです。振っていて気持ちいいバットでも、インパクトの瞬間に最大出力が出ないバットは、自分に合うバットではないと思いますし。「もっと振り抜きやすくしたいから、ヘッドの先をもう少しだけ削ってもらう」とか、「グリップをもう少し太くしよう」とか、細かい微調整は最後ですね。

  • Vコンシリーズの印象は

    僕はVコングの「ゴツン!」みたいな音が、すごく好きでした。あれでホームランを打つのがカッコよかったんですよ。高校時代に打ったホームランのうち、8割くらいはVコングで打ったんじゃないかなぁ。新しいVコングもカッコいいですよね。磨きがかかっていて、見た目はこっちのほうが好きかもしれないな。ミズノのバットのなかでも、僕がおすすめするのはやっぱり打感のいいVコングですね。

読売ジャイアンツ 中田翔

練習論

とにかくバットを振り続けること。
スイングの質を上げれば、どんなバットでも飛ばせるはず。

  • それを実現するための練習方法は?

    純粋にバットをたくさん振るのがまずは大事ですね。僕は高校の時は無茶苦茶バットを振りましたよ!朝から晩までずっとバットを振っていましたね。素振りの音で、振りはじめた位置で「ボワーン」っていうすごい音がなると「スイングスピードが速いんだ!」と思いがちですが、本当にスイングスピードが速い人はインパクトする付近だけでしか音が鳴らないですからね。インパクトのポイントを意識して素振りをすると、スイングの質が上がると思いますね。

  • 高校球児に向けてメッセージを

    「バットが低反発になって飛びにくくなります」って言っても、飛ばす選手が必ず出てくるものなんですよ。僕らも低反発ですごい飛距離を出す選手を見てみたいと思いますし。「これで飛ばしたら凄くない?」くらいの気持ちで立ち向かってほしいですよね。「前のVコングより飛ばなくなってるんだ。じゃぁ、もっと練習して飛ばしてやろうか!」って。僕がいま高校生だったらそう思うんじゃないかな。

福岡ソフトバンクホークス 近藤健介

「強く振る」ことが何より大事。
練習での一球一球が、試合での一本につながる。

福岡ソフトバンクホークス 近藤健介

打撃論

強く振るなかでボールにコンタクトしていく。
自分がコントロールできるMAXを引き出す意識を。

  • 打席のなかで大事にしていることとは

    打席に入ったらバッターとバッテリー間での勝負になります。「振りたい!」という気持ちはネクストバッターズサークルまでで終えるようにして、一球一球で変わっていく配球のことや状況判断に意識を向けるようにしています。練習では「10割の成功」を目指してやっていますが、試合では3割結果が出れば打率的には良いほうなので、「10回のうちの7回の凡打をいかにチームに貢献できるか」という思いでいつも打席に立っています。

  • 打撃において一番重要なこととは

    「強く振るなかでボールにコンタクトすること」が僕のなかで一番重要なポイントです。「良い打球を打とう!」と思うとどうしても当てにいってしまうので、「強く振ること」よりも「ミートすること」を優先することはないですね。あとは、「自分のバランスが崩れる・崩れないの境目をしっかり判断すること」。自分の体でコントロールできるなかでのMAXを引き出す意識でやっています。「ただ強く振る」というよりは「効率良く強く振る」というイメージです。

福岡ソフトバンクホークス 近藤健介

バット論

バットを強く振るためには、握ったときの印象が最重要。
重さの使い分けで、結果を追求する。

  • バット選びにおいて大事なこととは

    振った感覚よりも「握ったときの第一印象」を大事にしていますね。バットを強く速く振るためには、バットに一番近い「手」に安心感がいるんです。「扱いやすさを感じるか」という点はバット選びにおいて特に大事にしています。体とバットが一体化するニュアンスが理想ですね。新しいICシリーズは、重心が手元にある感じがあって扱いやすそうですね。グリップの太さも好み。高校時代からミズノプロのバットを使っていましたが、当時このバットがあればもっと打てていたかもしれないですね(笑)

  • 重さや長さに対するこだわりは

    重さにはこだわりがあって、重いバットと軽いバットの2種類を体調によって使い分けています。「重く感じるなぁ」という日は軽い方を選びますし、逆に「振れすぎて軽く感じる」「ヘッドが全然きかないな」という日は重い方を選ぶこともあります。これも常に最高のパフォーマンスを発揮するための僕なりの工夫のひとつです。体調に応じて使い分けられる2種類の重さのバットを持っておくのは個人的におすすめですね。大学や社会人やプロなど、上のステージで野球をやっていくのであれば、そういう「グラム単位のこだわり」や調整方法も重要になってくると思います。

福岡ソフトバンクホークス 近藤健介

練習論

強く振るなかでミスショットの理由を一球一球考えること。
何事もプラスに考えるのが進化への一歩。

  • バッティング練習で特に意識すべきポイントとは

    まず「強く振る力をつけること」が大事だと思います。僕自身、高校生のときから「強く振れ」と言われてきましたが、「強く振る力」がないと木のバットになったときに弾き返せなくなってしまうんです。素振りはもちろん大事ですが、ボールが来たときに強く振れることが最重要。どんどん強く振って、打球はあまり気にしすぎないことですね。例えば、強く振った上でタイミングが合っていて、ファールチップになるのはOKなんです。合わせにいくような打球を打つのではなくて、同じスイングでどうやったらとらえられるのか。タイミングがおそかったのか、早かったのか。ミスショットしたときに、一球一球ちゃんと考えることが地味ですが大切です。

  • 高校球児に向けてメッセージを

    飛ばないバットになって、不安は多少はあると思いますが、力もつくと思うし、これで同じくらい飛ばせるようになれば、もうひとランク上のステージで木のバットになったときもすんなり入れると思うので、そこはプラスに考えてやってほしいかなと思います。どんなことも前向きにとらえてがんばってください!