
進化のカタチ
誕生から25年。
初代で到達した独自の設計理論に
先進のテクノロジーを加えながら
進化を遂げてきたクロノインクス。
これからも時代を超えて
トップスプリンターの
パフォーマンスを支え続ける。




初代から13代までのクロノインクスの企画開発に携わってきた河野光裕と、
MIZUNO TRACK CLUBに所属し、クロノインクスを履いて
活躍中の
スプリンター、飯塚翔太選手と兒玉芽生選手に
話を聞きました。

河野さんは初代モデルから
開発に携わってきました。
クロノインクスのコンセプトを
教えてください。
高校のときに履いたモデルもあって懐かしいです。初代モデルは初めて見ましたが、プレートを見るだけで『あ、インクスだ』ってわかる。ピンの配列や支え台といった基本設計が継承されてきたことを感じます。
私が履いたのは2017年モデルからですが、こうして歴代モデルを見ると、25年の間にどんどん進化していることがよくわかります。プレートも少しずつ変わってきているんですね。

飯塚選手と兒玉選手の
クロノインクスとの出会いは?
初めて履いたのは高校3年のときです。もともとミズノのスパイクをずっと履いていたんですが、インターハイで勝つためにいちばん上位モデルであるクロノインクスを選びました。当時から『トップ選手はクロノインクス』というイメージがあったので。
私も高校3年のインターハイ前に初めて履きました。それまでは違うメーカーのスパイクを使っていたんですが、怪我が多く、記録も伸び悩んでいたんです。高校の先生にクロノインクスを勧めていただいたところすごくフィット感が良くて。調子がどんどん上がっていき、インターハイも優勝することができました。

クロノインクスの良さを
どう感じていますか。
強い反発力はもちろんですけど、200mを中心にやっているので、コーナーを走るときの高いグリップ性能が気に入っています。いろんなスパイクの試し履きをする機会がありますが、クロノインクスのグリップ性能は特に高い気がしますね。
まるで素足のような感覚で接地できるので、しっかり反発をもらえているという実感があります。私の場合、靴下を履かずに地面をとらえる感覚を大事にしているので、そこは他にはない良さだと感じています。
クロノインクスが生まれる前は選手が伝える感覚を聞いて手探りでスパイクをつくるような状態でしたが、解析技術が進化したことで、選手がとらえていない部分までアプローチすることが可能になりました。クロノインクスは、選手の感覚とミズノの理論を組み合わせた最初のスパイクとなります。

お二人とも日本を代表して世界を舞台に戦うアスリートです。
クロノインクスを履いて戦いに
挑む気持ちはいかがですか?

スパイクは陸上の選手として唯一の戦う武器でもありますし、自分が高校のときから愛用しているクロノインクスで世界の舞台を走れるというのはすごく楽しいし、ワクワクします。クロノインクスで走る姿を世界中の人に見てもらって、日本のスパイクにも注目してほしいですね。
飯塚選手をはじめ、ミズノで活躍されている選手が世界大会で活躍されている姿を見てきているので、今こうやって同じスパイクを履けていることが嬉しいですし、先輩たちに負けないように世界にアピールできたらいいなと思います。
飯塚選手はすでに数多くの国際舞台で活躍していますし、兒玉選手もまさに伸び盛りで可能性にあふれています。二人とも本当に頼もしく感じますし、今後の活躍にますます期待しています。
どんな人にクロノインクスを
勧めたいですか。
自分の殻を破るための相棒として、モチベーション上げるような履き方が理想だと思います。もうひとつ上をめざしたいとか、新たに目標をつくるとか、そういった新たなスタートを切るきっかけとして履いてほしいですね。
ある程度筋肉がないと怪我のリスクもあるので誰でも履けるスパイクではありませんが、トップをめざしたいとか高い目標を持っている人なら一度は履いてほしいと思います。
高校生や中学生にも注目されているクロノインクスですが、簡単には扱えないというハードルの高さも人気の理由のひとつだと思います。『いつかはインクス』という思いでがんばってほしいですね。

飯塚選手、兒玉選手の
今後の目標を聞かせてください。
来年、再来年と世界大会が続くので、一年一年ひとつひとつのレースが大事になってきます。しっかり結果を出して世界大会に進められるようにがんばります。下の世代も増えてきましたが、いっしょに戦う姿を見て何かを感じ取ってくれたらうれしいですね。
まだ個人種目で世界大会に出場したことがないので、まずは0.1秒でもいいので自己ベストを更新して自分の殻をどんどん破っていきたいです。小さなときから憧れてきたミズノの一員になれたことは喜びとともにプレッシャーも感じますが、競技に対して貪欲に取り組んで周りに追いついていきたいと思っています。
多くの人が、先輩やトップアスリートの履いているスパイクを見て自分の履くスパイクを選びます。お二人の活躍で『クロノインクスを履きたい』という若い選手が増え、またその選手の活躍が次の世代に影響を与える。そんな連鎖がつながっていけばスパイクづくりに携わる者としてはうれしいですね。


クロノインクスは速くなればなるほど安定するというプレートの設計理論に基づいて誕生したスパイクです。プレートの中心に支え台を取り付けることで踵が落ち込みにくく高速走行を可能にします。トップスプリンター向けに開発されたスパイクで反発力も強いので、しっかりとした筋力や技術がないと怪我をする恐れもあります。