CHRONO INX 25th ANNIVERSARY

進化のカタチ

誕生から25年。
初代で到達した独自の設計理論に
先進のテクノロジーを加えながら
進化を遂げてきたクロノインクス。
これからも時代を超えて
トップスプリンターの
パフォーマンスを支え続ける。

CHRONO INX 25th ANNIVERSARY
EVOLUTION スパイクの進化は、プレートに現れる。 1997
EVOLUTION スパイクの進化は、プレートに現れる。 2001
EVOLUTION スパイクの進化は、プレートに現れる。 2005
EVOLUTION スパイクの進化は、プレートに現れる。 2009
EVOLUTION スパイクの進化は、プレートに現れる。2013

スパイクの進化は、プレートに現れる。

不変の設計理論

クロノインクスがめざしたのは「速ければ速いほど安定するスパイク」。その象徴が、プレートの中足部に設けた「支え台」。本来つま先から接地すると踵の方に重心が行き、ブレーキロスにつながっていた。それを支え台が受け止めて踵の落ち込みをなくし、前へ進む力に変える。また、前足部3本、中足部4本の独自のピン配列は、接地から蹴り出しまでスムーズな重心移動を促す。初代でたどり着いたプレート設計理論は、現在も脈々と受け継がれている。

着用選手

大森 盛一
400m

柿沼 和恵
400m

田端 健児
400m

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スケルトン誕生

現在でもクロノインクスの顔になっている「スケルトンアッパー」は、20年以上前にすでに完成していた。開発のヒントは、古代ギリシャで使われていたワラジ。アッパー部分の絶妙なポジションに穴を空け、テープやベルトで足を締めることで優れたフィット感と軽量化を実現。素足感覚の履き心地は当時から高く評価され、今なお多くのスプリンターを魅了し続けている。

着用選手

信岡 沙希重
200m

獣のごとく

「チーターのように走りたい」。当時のトップスプリンターの要望で開発したモデルは、足が宙に浮いている瞬間の空気抵抗に着目。アッパー全面を覆った「カバー」スパイクでそのロスの軽減に成功した。プレートは支え台を進化させた2本のシャンクに加え、軽量化を図るためプレートをギリギリまで削ぎ落とした結果、ピン周囲のモコモコとした形状から「肉球」という愛称で親しまれた。

着用選手

成迫 健児
400mH

点から面へ

走行時にもっとも大きな力が加わるのは足の中心部。そこで中央にピンをトライアングル状に配置することで、地面からの力をこの面全体で受け止めてより大きな反発を得ることが可能に。さらにプレートに無数の穴を空けたハニカム構造により、強度を保ちながらより軽量化も実現した。

着用選手

小池 崇之
400mH

石塚 祐輔
400m

安孫子 充裕
200m/400m

岡部 奈緒
100m/200m

和田 麻紀
100m/200m

てこの力

クロノインクスの基本形となるピン配列から、いちばん最初に接地する中足部外側にさらに1本を追加。このピンによって踏み込んだ際にあえてひっかかりをつくり、てこの原理のように積極的に足を前に倒れこませることでスムーズな体重移動を実現する。2016年国際大会の4×100mリレーでは飯塚翔太選手がこのプレートを使って銀メダルを獲得した。

着用選手

市川 華菜
100m/200m

飯塚 翔太
100m/200m

松下 祐樹
400mH

渡邊 和也
400m

野澤 啓佑
400mH

兒玉 芽生
100m/200m

竹内 真弥
110mH

INTERVIEW
クロノインクス トーク 「憧れ」の連鎖をつないでいく。

初代から13代までのクロノインクスの企画開発に携わってきた河野光裕と、
MIZUNO TRACK CLUBに所属し、クロノインクスを履いて
活躍中の
スプリンター、飯塚翔太選手と兒玉芽生選手に
話を聞きました。

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河野さんは初代モデルから
開発に携わってきました。
クロノインクスのコンセプトを
教えてください。

クロノインクスは速くなればなるほど安定するというプレートの設計理論に基づいて誕生したスパイクです。プレートの中心に支え台を取り付けることで踵が落ち込みにくく高速走行を可能にします。トップスプリンター向けに開発されたスパイクで反発力も強いので、しっかりとした筋力や技術がないと怪我をする恐れもあります。

高校のときに履いたモデルもあって懐かしいです。初代モデルは初めて見ましたが、プレートを見るだけで『あ、インクスだ』ってわかる。ピンの配列や支え台といった基本設計が継承されてきたことを感じます。

私が履いたのは2017年モデルからですが、こうして歴代モデルを見ると、25年の間にどんどん進化していることがよくわかります。プレートも少しずつ変わってきているんですね。

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飯塚選手と兒玉選手の
クロノインクスとの出会いは?

初めて履いたのは高校3年のときです。もともとミズノのスパイクをずっと履いていたんですが、インターハイで勝つためにいちばん上位モデルであるクロノインクスを選びました。当時から『トップ選手はクロノインクス』というイメージがあったので。

私も高校3年のインターハイ前に初めて履きました。それまでは違うメーカーのスパイクを使っていたんですが、怪我が多く、記録も伸び悩んでいたんです。高校の先生にクロノインクスを勧めていただいたところすごくフィット感が良くて。調子がどんどん上がっていき、インターハイも優勝することができました。

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クロノインクスの良さを
どう感じていますか。

強い反発力はもちろんですけど、200mを中心にやっているので、コーナーを走るときの高いグリップ性能が気に入っています。いろんなスパイクの試し履きをする機会がありますが、クロノインクスのグリップ性能は特に高い気がしますね。

まるで素足のような感覚で接地できるので、しっかり反発をもらえているという実感があります。私の場合、靴下を履かずに地面をとらえる感覚を大事にしているので、そこは他にはない良さだと感じています。

クロノインクスが生まれる前は選手が伝える感覚を聞いて手探りでスパイクをつくるような状態でしたが、解析技術が進化したことで、選手がとらえていない部分までアプローチすることが可能になりました。クロノインクスは、選手の感覚とミズノの理論を組み合わせた最初のスパイクとなります。

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お二人とも日本を代表して世界を舞台に戦うアスリートです。
クロノインクスを履いて戦いに
挑む気持ちはいかがですか?

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スパイクは陸上の選手として唯一の戦う武器でもありますし、自分が高校のときから愛用しているクロノインクスで世界の舞台を走れるというのはすごく楽しいし、ワクワクします。クロノインクスで走る姿を世界中の人に見てもらって、日本のスパイクにも注目してほしいですね。

飯塚選手をはじめ、ミズノで活躍されている選手が世界大会で活躍されている姿を見てきているので、今こうやって同じスパイクを履けていることが嬉しいですし、先輩たちに負けないように世界にアピールできたらいいなと思います。

飯塚選手はすでに数多くの国際舞台で活躍していますし、兒玉選手もまさに伸び盛りで可能性にあふれています。二人とも本当に頼もしく感じますし、今後の活躍にますます期待しています。

どんな人にクロノインクスを
勧めたいですか。

自分の殻を破るための相棒として、モチベーション上げるような履き方が理想だと思います。もうひとつ上をめざしたいとか、新たに目標をつくるとか、そういった新たなスタートを切るきっかけとして履いてほしいですね。

ある程度筋肉がないと怪我のリスクもあるので誰でも履けるスパイクではありませんが、トップをめざしたいとか高い目標を持っている人なら一度は履いてほしいと思います。

高校生や中学生にも注目されているクロノインクスですが、簡単には扱えないというハードルの高さも人気の理由のひとつだと思います。『いつかはインクス』という思いでがんばってほしいですね。

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飯塚選手、兒玉選手の
今後の目標を聞かせてください。

来年、再来年と世界大会が続くので、一年一年ひとつひとつのレースが大事になってきます。しっかり結果を出して世界大会に進められるようにがんばります。下の世代も増えてきましたが、いっしょに戦う姿を見て何かを感じ取ってくれたらうれしいですね。

まだ個人種目で世界大会に出場したことがないので、まずは0.1秒でもいいので自己ベストを更新して自分の殻をどんどん破っていきたいです。小さなときから憧れてきたミズノの一員になれたことは喜びとともにプレッシャーも感じますが、競技に対して貪欲に取り組んで周りに追いついていきたいと思っています。

多くの人が、先輩やトップアスリートの履いているスパイクを見て自分の履くスパイクを選びます。お二人の活躍で『クロノインクスを履きたい』という若い選手が増え、またその選手の活躍が次の世代に影響を与える。そんな連鎖がつながっていけばスパイクづくりに携わる者としてはうれしいですね。

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CHRONO INX 25th ANNIVERSARY