ジョグは自己ベストへの近道 ミズノランニングクラブ / 好士 理恵子
歯科医師としての仕事のかたわら、ミズノランニングクラブの一員として、全国各地のマラソン大会でペースアドバイザーなどを行なっている好士理恵子さん。大学時代にマークした2時間45分50秒の自己記録を、21年の時を経て2023年に2時間43分7秒に更新した。さらに、2025年2月の別府大分毎日マラソンでは2時間42分20秒まで記録を伸ばした。

40代半ばにして進化し続けている、その秘訣こそジョグトレーニングにあった。

40歳で走るのをやめるつもりが……

好士さんが日本大学歯学部に在籍していた当時、大学の女子駅伝部が発足。当初は歯学部だけの陸上サークルに所属していたが、駅伝部で競技に打ち込み、マラソンにも挑戦した。大学卒業後は大学院や仕事などで多忙になり走ることから離れた時期もあったが、30代半ばで再び走り始めた。

「35歳ぐらいの時に、もう一度フルマラソンにチャレンジしようと思って再開しました。でも、いろんなところに痛みが出たので、当初は40歳できっぱりやめようと思っていました」

 そんな好士さんが40歳を過ぎても走り続け、今なお記録を更新し続けているのは、ジョグへの考え方が大きく変わったことにあった。

「学生時代はほぼ毎日がポイント練習(負荷の高い練習)でした。ジョグの日は週に1日ぐらい。休息、疲労抜きみたいなイメージでした。それが大逆転。今は、ポイント練習が週に2回ぐらいで、それ以外はジョグ。走らない日も週に2日は設けています。それで故障をしなくなりました。

『そんなにゼーハーいって追い込む練習をしたら、故障して走れなくなる。ジョグでいいんだよ、ジョグで』

ミズノランニングクラブの福澤潔監督にそんなアドバイスをもらってから、練習のメインをジョグに切り替えました」

 ジョグを重視するようになって、ケガがなくなり、好士さんのランニングライフは充実したものになった。
ジョグは自己ベストへの近道 ミズノランニングクラブ / 好士 理恵子

意外にもストイックではない!?

好士さんの月間走行距離は、年末年始を挟む12月と夏休みのある8月は500kmぐらいになるが、それを除くと平均350kmほど。その練習の8割がジョグだという。

「ただ、1週間に何キロとか、月間何キロ走らなければいけない、とかは決めていません。祝日にまとめて走ることもありますね」

 サブ3を成し遂げている好士さんは、どれほどストイックなのかと思いきや、ランニングに向き合う姿勢は、拍子抜けするほどマイペースだ。

「大学の時は『毎日走らなきゃいけない』と思っていて、2、3日走らないと罪悪感に駆られていました。今は走りたくない日は無理に走りません。市民ランナーには、忙しい日でも、朝早く起きて時間を作って走るという方もいらっしゃいますが、私は寝る時間は絶対に確保したいし、イレギュラーな仕事が立て込んだら『走るのは明日にしよう』と割り切って考えます」

 こんな発想が仕事と両立させる秘訣なのだろう。

ジョグも、“練習”目的とは別に“気晴らし”として、自由気ままに写真を撮りながら走ることもあるという。

 ジョグを“楽しむ”ということも、好士さんにとっては重要なことなのだ。
ジョグは自己ベストへの近道 ミズノランニングクラブ / 好士 理恵子

1回の練習で長い距離を走る

マラソンの定番の練習といえば30km走が思いつくランナーは多いだろう。だが、好士さんは、自己ベストを出した時にでもマラソンペースでの30km走は実施しなかったという。

ではどのように試合に備えたのか。それは「ジョグペースで普段から距離を踏む」ことであった。

「持久力が付いたのは、1回の練習で距離を踏んでいるからかなと思います。大学の時は、30kmを何本も走ることなんてなかったので。持久力はジョグで付いたと思っています。あと、脚を攣らなくなったんですよね。距離を走るようになって、時間への耐久性もつきました」

1回の練習で走る距離が長いことが、好士さんがマラソンでハイパフォーマンスを発揮できる要因の1つになっている。

もちろんジョグでは意識すべきポイントもある。好士さんにとっては、フォームを整える機会でもある。

「私は腕振りと脚の連動がうまくできていないと指摘されていました。ジョグではそういった点を意識して、“腰高で、腕を振って”とレースフォームに近づけて走っています。レースペースで走るのはジョグの延長だと思っており、ジョグの時にフォームを意識することは大事だと思います」

 また、スピード練習をできずにいる時には、ジョグの後に、流し(ウインドスプリント)や坂ダッシュを行なって少し追い込んでから練習を終えるようにしている。足裏の感覚を研ぎ澄ますために、あえて薄底シューズを履いて、クロカンコースなどの不整地でジョグを行うこともあるという。

 ランニングを楽しむことを大事にしている好士さんだが、話を聞き進めていくと、好士さんなりのジョグへのこだわりが見えてきた。最後に「好士さんにとってジョグとは?」そんな問いを投げると、その答えはこうだった。

「フルマラソンの自己ベストへの近道です」

 ジョグによってランニングライフが大きく変わり、21年の歳月を経て自己ベストをマークした好士さんならではの、説得力のある答えだった。
ジョグは自己ベストへの近道 ミズノランニングクラブ / 好士 理恵子

快適なジョグのためのシューズの選択

快適にジョグを行うにはシューズの選択も大事だ。

快調に走りたい時やちょっとペースを速めたい時は、ミズノネオビスタを履く。気分転換で走りたい時はデザインにもこだわる。最近は「水玉のミズノネオゼンの一択。かわいいので写真映えするので」と言う。

「ミズノネオビスタもミズノネオゼンも、アッパーが気に入っています。包み込まれる感じのフィット感がすごい。クッション性もあるので、アスファルトを走っていても疲労感なく走れる。ジョグを考えて作られているなと感じます」

 新しく登場するミズノネオビスタ2にも足入れしたところ、「かなり軽い! 結構安定感が増しましたね」というのが好士さんの第一印象だった。


「ゆっくり長く走る時に履きたいです」

ミズノネオビスタ2は、好士さんのジョグトレーニングの幅をさらに広げてくれる1足になりそうだ。
ジョグは自己ベストへの近道 ミズノランニングクラブ / 好士 理恵子