ミズノスタッフとの相乗効果が、世界のトップレベルと戦う武器となる

スキージャンプ選手
小林 陵侑 Ryoyu Kobayashi(土屋ホーム)

音楽はジャンプに必要な高揚感や集中力をもたらす

2018-19シーズンのワールドカップ総合優勝のほか、スキージャンプ週間4戦全勝、さらには日本人最多となるワールドカップ通算19勝(2021年8月現在)など、日本のトップジャンパーとして数々の記録を打ちたて続けるスキージャンプの小林陵侑選手。自身のパフォーマンスを向上させる相棒は『音楽』と支えるスタッフの存在だといいます。
「試合が始まると聴くことはできないのですが、フィジカルトレーニングの時はもちろん試合前のウォーミングアップなどの時間はたいてい音楽を聴いています。コロナ禍が発生する前は、いろいろなアーティストのライブに行ってパフォーマンスを見たりもしていました」
よく聴く音楽はアップテンポなラップやヒップホップが多いそう。
「音楽は気持ちをアゲてくれますし、試合前なら『これからやるぞ!』という気持ちにさせてくれる存在。聴いていると集中力も高まっていきますし、自身の気持ちを盛り上げるためには欠かせない存在ですね」
また「最高のパフォーマンスを追求する上では、ミズノスタッフの存在も欠かせません」と小林選手。
「社会人として戦いはじめてから、ずっと一緒に世界のトップレベルで戦ってきました。他国選手のスーツやレギュレーションを研究し、最高のパフォーマンスが出せるスーツを提供しようと奮闘してくれている姿を近くで見てきました。そんな姿を見ていると、お互いに高め合いながらさらなる高みをめざすパートナーとして、相乗効果をもたらす存在だと思います」

勝つために変わり続け、挑戦し続ける

数カ月にわたってヨーロッパを中心に世界を転戦しながら試合を行うスキージャンプ競技もコロナ禍の影響を受けています。長いシーズン中、どのようにして戦うモチベーションを維持し続けているのでしょうか。
「無観客試合になることもありましたが、最初の頃は慣れていないこともあって、ジャンプ台の周りに観客がいない違和感が大きかったですね。当時は、たくさんの観客の歓声が戦うモチベーションが高まるスイッチのひとつであり、力の源泉のひとつだったんだと改めて実感したのを覚えています」
「今は無観客の試合にも慣れました」と語る小林選手ですが、力に変わるはずの歓声や声援がないのは事実。それでもSNSなどを通じて多くの人たちからパワーをもらっているといいます。
「直接応援や声援を受けることができないこともありましたが、日本はもちろんのこと、世界中のファンの皆さんが送ってくれるコメントやメッセージは、確実に自分の力になっています」
最後に2022年の目標をたずねると、やはり「北京での優勝」という答えが。
「2022年の北京での優勝を目標にしてきました。今は自分のジャンプができれば実現できると思います。ただ、技術や道具の変化が速いのがスキージャンプという競技。その変化に対応しながら勝ち続けるには、これまでの成功体験に縛られないことが大事なんです。躊躇なく変わり続けることやチャレンジする姿勢を持ち続けていきます」