肩こりにおすすめの枕とは【専門家が解説】高さや反発力など選び方のコツ
「毎朝起きると首や肩が重い」、「デスクワークで慢性的な肩こりがつらい」という方は、今使っている枕が合っていないかもしれません。
この記事では、睡眠の専門家である安達直美先生への取材と編集部のリサーチをもとに、肩こりの人に適した枕選びのポイントを紹介します。
肩こりが睡眠に与える影響や正しい寝姿勢についても解説。毎晩の眠りを心地よくサポートする枕選びのコツをぜひチェックしてみてください。
肩こりの人におすすめの枕の選び方
肩こりの人が枕を選ぶ際は、「首の負担が少なく寝返りしやすい」枕を選ぶのがおすすめです。
そのためには、以下の4つのポイントを押さえているかどうかが重要です。
- ちょうどいい高さ
- 高反発でフィット感がある
- 横幅が十分なサイズ
- 通気性が高い素材
ここからは、それぞれのポイントをくわしく見ていきましょう。
ちょうどいい高さ|首への負担が少ない
人間の背骨は、頸椎・胸椎・腰椎にかけてゆるやかなS字カーブを描いています。このカーブをキープできる高さの枕が理想です。
一方で「高い枕のほうが落ち着く」という人もいますが、高すぎる枕は基本的におすすめできません。
理由は、頭部が持ち上がりすぎると頸椎が過度に前傾し気道や肩まわりを圧迫しがちになるためです。
就寝時に枕の高さが合わないと首と枕の間に不自然な隙間が生じ、首や肩の筋肉が緊張した状態で固定され肩こりにつながる恐れもあります。
また、横向き寝の場合は肩幅分の厚みを考慮し、頭から腰まで体が一直線になるよう枕を選ぶ必要があります。
枕が低すぎると、肩が布団に押しつけられて筋肉が圧迫されやすくなり、起床時に首や肩の痛み、腕のしびれにつながる場合もあります。
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仰向けに寝たとき、首の下に手がスッと入ってしまう場合は、枕が高すぎるサインです。首の下と敷布団との間に隙間があると、就寝中も自然と首まわりに力が入り続けてしまい、朝起きたときに疲労が残りやすくなります。
また、タオルをたたんで枕代わりにする方もいらっしゃいますが、横向きで寝る際はタオルでは肩幅分の高さが確保しにくいため、首や肩の負担が増してしまうことがあります。
横向きになると肩で首が持ち上がる分、敷布団の隙間を埋められる高さが必要になるため、タオルでは形が崩れやすく結果的に首に負担がかかるケースも多いのです。
高反発でフィット感がある|寝返りしやすい
肩こりが気になるという方は、日中、長時間同じ姿勢でいることが多い傾向にあります。
せめて、寝ている間くらいは凝り固まった筋肉がリラックスできるように、フィット感のある枕を選ぶと良いでしょう。
その際、高反発な枕は適度な弾力で寝返りがしやすいため、首や肩への負担にも配慮できます。
人は寝ている間、仰向けや横向きなど何度も体勢を変えます。寝返りがスムーズにできないと首や肩の筋肉に余計な負担がかかり、朝まで疲労が残りやすくなるのです。
| 素材 | 反発力 | 特徴 |
|---|---|---|
| 高反発ファイバー | 高 | 網状繊維構造で内部が空気層になっており、圧がかかった部分から即座に反発する。 沈み込みが少なく寝返りをスムーズにサポートしやすい |
| 高反発ウレタンフォーム | 高 | 沈み込みすぎないよう反発弾性を高めたウレタン。 頭を支えながらもとの形に戻りやすいため、比較的寝返りが打ちやすい |
| パイプ(ポリエチレン) | 中 | 粒状の中空パイプを使用しており、適度な硬さと動きやすさを両立。 反発力はウレタンほど強くはないが、寝返りがしやすい程度の弾力がある |
| そばがら | 中 | 乾燥させたそばがらを詰めており、枕の形がある程度変化する。 圧力を逃しやすいが、強い弾力で反発するわけではない。柔らかすぎず硬すぎずの中間的な感触が多い |
| ポリエステルわた(中綿) | 中 | 繊維の弾力はそこそこあるが、使い込むうちにへたりやすい。 低反発ほど沈まず、高反発ほど跳ね返らない中間的な反発力 |
| 低反発ウレタンフォーム | 低 | 「ゆっくり沈み込む」特性をもたせたウレタン。 圧力を吸収しやすく柔らかいが、深く沈む分、寝返りがしづらくなる |
| 羽毛(ダウン) | 低 | フワッとした柔らかさが特徴。 空気を含みやすいが、体圧がかかると沈み込みやすく形状維持が苦手。しっかり跳ね返す反発力は低め |
通気性が高い素材|快適な睡眠につながる
逆に、枕内部に熱や湿気がこもると、夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。
特に夏場は蒸し暑さで体温が下がりにくく、結果的に深い眠りに入ることができずに眠りが浅くなりがちです。
| 素材 | 通気性 | 特徴 |
|---|---|---|
| 高反発ファイバー | 高 | 網状繊維の構造で内部がほぼ空気層。 熱や湿気を逃がしやすく、蒸れにくい。洗濯後も速乾性が高いため衛生的 |
| パイプ(ポリエチレン) | 高 | 粒状のパイプ同士の隙間が大きく、空気の通り道がしっかり確保される。 比較的湿気がこもりにくい |
| ポリエステルわた(中綿) | 中 | 化学繊維をふんわり詰めた構造。 ある程度の空気層はあるが、吸湿・放湿性はあまり高くないため蒸れやすい場合も |
| 羽毛(ダウン) | 中 | 羽毛はふんわりと空気を含む。 詰め方や保温性の高さで蒸れにくい反面、湿度が高い環境ではやや湿気がこもることも。 |
| 高反発ウレタンフォーム | 低 | 適度な弾力はあるものの、中身がウレタンで詰まっているため空気が循環しにくい。 陰干しなどで湿気を逃がすケアが必要 |
| 低反発ウレタンフォーム | 低 | 素材自体が密度の高いウレタン構造で空気の通り道が少ない。 熱を逃がしにくく蒸れやすい |
| そばがら | 低 | 殻同士の隙間はあるが、使用中に湿気を吸いやすく乾燥不足だと内部にこもりがち。 虫やカビ発生のリスクがあり、定期的な乾燥ケアが必須 |
丸洗いできる商品も多く枕を清潔に保ちやすいため、衛生面で大きなメリットがあるといえます。
肩こりの睡眠への影響とは?寝るときの姿勢も解説
ここでは、肩こりが睡眠に与えるおもな影響と就寝時にどのような姿勢を意識すればよいかを、睡眠の専門家である安達先生の解説とともに紹介します。
肩こりは睡眠への影響も
一晩中、首や肩の緊張が続けば、翌朝まで疲労感が残りやすくなってしまうことも。
一方で、枕やマットレスなどの寝具を見直し、リラックスした姿勢を確保できれば、寝ている間に筋肉をしっかり休められて眠りの質の向上が期待できます。
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首や肩に負荷がかかった姿勢で寝るのと、負荷が少ない姿勢で寝るのとでは、睡眠の質に雲泥の差があります。 肩こりの原因は日中の姿勢やストレスなどさまざまですが、睡眠の快適性 を上げるためには夜だけでも首や肩を緊張から解放してあげることが非常に重要なんです。
肩こりの人に合う寝姿勢は仰向け
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仰向けで寝るとき、後頭部が自然に枕の中央のくぼみに収まる構造だと、寝姿勢が安定しリラックスできるので、呼吸がスムーズになります。
たとえば、中央がほどよく沈む設計の枕なら、首のS字カーブを保ちやすいですね。
肩こりに悩む方に限らずいえることですが、大切なのは自分に合った枕を使うことです。
肩こり向けの枕に関するよくある質問
洗える枕の方が眠りに良い?
直接肩こりと関係しているわけではありませんが、不衛生で寝苦しくなるのを防げるため、間接的に睡眠に影響するでしょう。
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寝具が汚れていると、においや不快感によって眠りが浅くなりがちです。
疲労回復が不十分になると肩こりにも影響するので、睡眠環境を総合的に見直すのは大事ですね。
タオルで枕の高さを調整するのはあり?
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仰向けで寝るならタオル枕も悪くありませんが、寝相によってタオルがズレたり高さが変わったりします。そして、横向きで寝る場合はとくにタオル枕は向かないですね。
やはりおすすめなのは自分に合った枕を使うことだといえます。
今使っている枕が合っているかチェックする方法はある?
「今使っている枕が自分に合っているかどうか」をチェックしたいときは、仰向けで寝た状態で以下のポイントを確認してみましょう。
- フランクフルト平面(耳の穴と目の下縁を結ぶ線)が床とほぼ直角かどうかをチェック。
この線が大きく傾いていると、枕が高すぎるか低すぎる可能性あり - 仰向けの姿勢で首の下に手(指)を入れてみて、すんなり入るなら枕が高すぎるサイン。
腰が落ちるような違和感がある場合は、枕が高すぎる可能性あり。逆に腰が浮くような違和感がある場合は、枕が低すぎる可能性あり
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特に後頭部に丸みがあって仰向けがつらいと感じる方は、ホテルサイズ(横70×縦50cm)の柔らかい枕を2つ重ねてみると楽になるケースが多いですね。
私がおすすめしているのは、上にしている枕に後頭部を軽く落とし込む形にする方法です。
そうすると、首のカーブが自然にサポートされるので、肩こりに悩んでいる方やストレートネックの方でも仰向けが苦になりにくいんですよ。
背中側が少しもち上がることで、呼吸もしやすくなりますし、快適な仰向き姿勢をサポートしてくれます。
高さが合った枕はいびき防止にもなる?
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適切な高さで寝返りもしやすい枕は、気道をひろげる上でも役立ちます。
逆に枕が高すぎると、頭が前に出て気道が狭まり、いびきにつながることも。枕の高さと構造は、睡眠の心地良さを決めるポイントなのです。