マットレスは4種類【専門家が解説】特徴や違いを比較してわかったメリットとデメリット
マットレスは種類が多く、自分に合ったマットレスはどれを選べばよいか迷ってしまうことも。
マットレスの種類は大きく分けて4つあります。
- スプリングマットレス|バネの構造で厚みがある
- ファイバーマットレス|合成繊維で通気性がよい
- ウレタンマットレス|低反発と高反発がある
- ラテックスマットレス|ゴム由来で弾力性がある
素材や構造が違うため、硬さや反発力もさまざまあり、体格や好みによって合うものは違います。
この記事では、睡眠の専門家のアドバイスを交えながら、マットレスの種類ごとの特徴や目的別のおすすめのマットレスを解説します。
マットレスは大きく分けて4種類!特徴を比較して解説
マットレスの種類は、使用されている素材や構造によって分類され、それぞれに異なる特徴があります。
例えばマットレスの特徴のうち、「体圧分散性」と「反発力」という2つの要素は、マットレスの寝心地を大きく左右します。
マットレスが体の曲線に合わせて適度に沈み込み、均等に体重を分散させる能力のこと。
体圧分散性が高いマットレスは、体への負担が均等に分散するため、局部的に圧がかからず良いとされているが、一方で寝返りはしにくい。
マットレスが体を押し返す力のこと。反発力が高いマットレスは、寝返りが打ちやすい。
一方で、反発力が高すぎると、寝姿勢の安定感が減る。
4種類のマットレスの特徴を、比較表で見ていきましょう。
| 種類 | おもな特徴 | 体圧分散性 | 反発力 | 通気性 | 洗濯 | 音や横揺れ | 耐久性 | 安定感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| スプリング | 弾力性が高い。重いが通気性はよい | 低~高 | 高 | ◯〜◎ | × | ◯ | 約6〜20年 | ◯ |
| ファイバー | 軽量で通気性がよい | 高 | 低~高 | ◎ | ◎ | × | 約5〜10年 | ◯ |
| ウレタン | 体を包むような寝心地 | 高 | 低~高 | × | △(一部可) | × | 約5〜10年 | ◎ |
| ラテックス | 弾力性がありへたりづらい | 高 | 中~高 | △ | × | × | 約5〜10年 | △ |
スプリングマットレス
| タイプ | おもな特徴 | 体圧分散性 | 反発力 | 通気性 | 洗濯 | 音や横揺れ | 耐久性 | 安定感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ボンネルコイル | コイルが連結している | 低 | 高 | ◎ | × | あり(強め) | 約6〜8年 | ◯ |
| ポケットコイル | コイルが個別に包まれている | 高 | 高 | ◯ | × | あり(弱め) | 約10〜20年 | ◯ |
ボンネルコイル
ポケットコイル
ファイバーマットレス
| 素材 | おもな特徴 | 体圧分散性 | 反発力 | 通気性 | 洗濯 | 音や横揺れ | 耐久性 | 安定感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ポリエチレン | 柔らかめ 熱に弱い | 中 | 低~中 | ◎ | ◯ | なし | △ | ◯ |
| ポリエーテルエステル系 | 高反発 熱に強い | 高 | 高 | ◎ | ◯ | なし | ◎ | ◯ |
ポリエチレン
一方で、ポリエステルやポリエーテルエステルと比べて耐久性が低いため、4〜6年を目安に買い替える必要があるかもしれません。
合成繊維ポリエーテルエステル
ウレタンマットレス
| タイプ | おもな特徴 | 体圧分散性 | 反発力 | 通気性 | 洗濯 | 音や横揺れ | 耐久性 | 安定感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 低反発ウレタン | 柔らかく体が包まれる寝心地 | 高 | 低 | × | × | なし | 約3〜5年 | ◎ |
| 高反発ウレタン | ほどよい硬さで寝返りしやすい | 中 | 高 | △ | × | なし | 約6〜8年 | ◎ |
| 高弾性ウレタン | 適度な反発力 | 高 | 中 | △ | × | なし | 高 | ◎ |
低反発ウレタン
しかし、反発力が低いため、寝返りが打ちづらく、熱がこもりやすいというデメリットもあります。
高反発ウレタン
腰が沈み込みすぎないため、腰の負担が気になる人は低反発よりも高反発タイプの方が良いでしょう。
また、高反発タイプは低反発より耐久性が高いので、へたりにくさもポイントです。
高弾性ウレタン
適度な体圧分散性と反発力を持ち合わせており、幅広い体型や寝姿勢の人に適応できるのも特徴です。
一方で高弾性ウレタンは、製造コストが高いため、他の種類のウレタンマットレスに比べて価格が高くなる傾向があります。
ラテックスマットレス
| タイプ | おもな特徴 | 体圧分散性 | 反発力 | 通気性 | 洗濯 | 音や横揺れ | 耐久性 | 安定感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 天然ラテックス | ゴムの木から採取した天然ゴム。高価 | 高 | 中~高 | △ | △ | なし | ◎ | △ |
| 合成ラテックス | 石油由来の化学物質から人工的に合成。比較的安価 | 高 | 中~高 | △ | △ | なし | ◎ | △ |
天然ラテックス
弾力性と耐久性に優れ、長期間にわたって快適な寝心地を維持しやすいでしょう。天然素材なので、環境問題に関心の高い人などに合います。
ただし採取や加工に手間がかかるため、合成ラテックスに比べて価格が高くなる点、重量がある点には注意が必要です。
合成ラテックス
天然ラテックスに比べて安いものの、性能は天然ラテックスに近いものが多くあります。
マットレスの種類別のメリットとデメリット【目的別のおすすめの種類】
ここからは4種類のマットレスを使用するメリットとデメリットを比較し、目的別におすすめのマットレスを提案します。
| 種類 | メリット | デメリット | 合う人 |
|---|---|---|---|
| スプリング | 耐久性が高い 厚さがある 比較的安い |
重い きしみ音と横揺れがある 洗えない |
安いマットレスがいい人 耐久性を重視したい人 体が大きい人 |
| ファイバー | 高反発で寝返りがしやすい 通気性が高い 洗える |
へたりやすいタイプもある 空気を通すので寒い場合も 硬く感じる場合も |
腰や肩への負担が気になる人 きしみ音がなく静かに寝たい人 清潔に使いたい人 |
| ウレタン | 比較的安価 低反発と高反発がある 商品の種類が豊富 |
熱がこもりやすく通気性が低い 耐久性がやや劣る 気温によって硬さが変わり寝心地が変化する |
複数人で寝る人 きしみ音がなく静かに寝たい人 安く手軽に買いたい人 |
| ラテックス | 耐久性が高い 反発力が高い 天然素材は環境に優しい |
重い
高価 洗濯は非推奨 |
長期使用を考えている人 環境に優しい素材がいい人 |
マットレスの詳しい選び方については以下の記事でまとめています。
睡眠の質と清潔感を求めるならファイバーマットレスがおすすめ
細いポリエステル系の繊維を高密度に詰め込んだ構造をしており、優れた体圧分散性と高い通気性が特徴。硬すぎず柔らかすぎない寝心地で、体をしっかりと支えながらも心地よいフィット感を得られます。
ファイバーマットレスに使われる素材は、ポリエチレンとポリエーテルエステル系の2種類に分けられますが、なかでもポリエーテルエステル系素材は、高反発で体圧分散性と耐久性、フィット感に優れている点で注目されています。
さらに、多くの商品が水洗い可能なので、清潔に保ちたい人にも合うでしょう。
また、ファイバーマットレスは、合成繊維を使用しているため、他の種類のマットレスに比べて軽量という特徴があります。
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ファイバーマットレスの高品質モデルは体圧分散性が向上し、適度な反発力で寝返りの負担も軽減されているため、腰に違和感を感じている人向けにも注目されています。
特に体の部位によって硬さや形状を変えた「ゾーン構造」を採用した商品は、体へのフィット感が高く違和感がない眠りをサポートします。
睡眠の質や衛生面の高さを兼ね備えた選択肢として、検討する価値は十分にあるでしょう。
耐久性重視ならスプリングマットレスとラテックスマットレスがおすすめ
スプリングマットレスは、他の種類のマットレスに比べて、耐久性が高くへたりにくいため、長期間使用できる傾向があります。
また、スプリングマットレスのうちポケットコイルマットレスは体圧分散性に優れているほか、厚みがあり体をしっかり支えてくれるため、体が重めの人や体が大きな人にもおすすめです。 ラテックスマットレスは、スプリングマットレスよりは劣るものの高い耐久性を誇ります。ただし、腰痛の方には不向きです。
また、直射日光や水に弱いため管理には注意しましょう。
きしみ音や横揺れが気になる人はウレタンマットレスがおすすめ
ウレタンマットレスは、比較的安価なものが多く、低反発から高反発、高弾性まで、幅広い硬さの選択肢がある点がポイント。
また、体のラインに合わせて形状を変化させる特徴もあり、包み込まれるような寝心地を求める人にも適しています。
しかし、ウレタンマットレスは、通気性と耐久性がやや劣るというデメリットも。湿気がこもりやすいため、こまめな換気やお手入れが必要です。
また、耐久性も他の素材に比べて低いため、定期的な買い替えが必要になる場合もあるでしょう。購入直後に独特のウレタンの臭いがある場合は、一日程度、日陰で風通しのよいところに放置する時間が必要です。
【専門家が解説】マットレスの種類に関するよくある質問
ここでは、上級睡眠改善インストラクターである安達直美さんに、マットレスの種類に関する質問について答えていただきました。
自分に合うマットレスの種類がわからない
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マットレスが自分に合っているかを判断するときは、寝つくときの姿勢に注目しましょう。これは自分がもっともリラックスできる姿勢といわれています。マットレスがこの姿勢にフィットすることが重要です。
またネットで購入する場合は、返品・返金保証などのキャンペーンを活用するとよいでしょう。実際の睡眠環境でマットレスを試し、自分に合うかどうか、満足いくかどうかを判断することができます。
厚みがあるマットレスの方が寝心地がいい?
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マットレスの厚みは、寝心地に影響を与える要素の一つではありますが、厚ければ厚いほどよいというわけではありません。重要なのは、マットレスの硬さと適度な体圧分散性、フィット感です。
厚みがあるマットレスでも、硬すぎたり体圧分散性が低かったりすると、体に負担がかかることもあります。逆に、薄くても適切な硬さと体圧分散性、フィット感があれば快適な眠りにつながります。
マットレスの厚さは、収納スペースやベッドフレームの高さなども考慮して、総合的に判断するようにしましょう。
腰痛には硬いマットレスがいいというのは本当?
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腰痛に悩む方に、硬めのマットレスがおすすめなのは事実ですが、 硬ければ硬いほどよいというわけではありません。
硬すぎるマットレスは、体のラインにフィットせず、腰や肩に負担がかかりやすく、かえって腰痛を悪化させてしまう可能性もあります。
腰痛の方にとっては、硬すぎず柔らかすぎず、適度な硬さのマットレスを選ぶことが大切です。
仰向けに寝たときに、腰とマットレスの間に隙間ができないかどうか、つまりフィット感も確認することをおすすめします。
寝返りが打ちやすいかどうかも重要なポイントですので、忘れずに。
腰痛に合うマットレスについては以下の記事で詳しくまとめています。
高反発マットレスを探しているが、何種類あるか?
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高反発ウレタンマットレスは、比較的安価で入手しやすいのですが、通気性が低いというデメリットもあります。高反発ファイバーマットレスは、通気性に優れ、水洗いできる商品もあるのが特徴です。
どちらの素材にもメリットとデメリットがありますので、ご自身のニーズや予算に合わせて選ぶといいでしょう。
眠る身体をアシストするマットレス
【スタンダードモデル】 厚さ7cm
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6ゾーン
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3層構造
寝返りアシスト -
リバーシブル カバー
- 高反発
- 通気性
- 洗える
- 軽量
NEW
眠る身体をアシストする1層構造
【エントリーモデル】 厚さ5.5cm
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6ゾーン
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1層構造
寝返りアシスト -
リバーシブル カバー
- 高反発
- 通気性
- 洗える
- 軽量