フルマラソンで30㎞の壁を乗り越えよう! 汗乳酸(LT)を測定して、適正ペースを知れば目標達成が見えてくる。
目次
1.フルマラソンでランナーが経験する「30㎞の壁」とは?
コロナ禍から多くの市民マラソンの大会が復活した2022-2023年シーズンは、久しぶりにフルマラソンに参加したランナーも多かったと思いますが、皆さん結果はどうでしたか。やっぱり目標タイムを目指して大会に出場することは楽しいですし、日頃のランニングを継続するモチベーションになりますよね。
「30㎞の壁」はフルマラソンに出場したことがない人も聞いたことがあると思います。これまで順調に走れていた人が、30㎞以降に失速することを言うのですが、これまで経験したランナーの方も多いと思います。これはなぜ起こってしまうのか?この原因の一つとして考えられるのが、前半のオーバーペースです。スタートから自分の適正ペースより速く走ったことで、エネルギー切れを起こしてしまうのです。
「イーブンペースでラストにペースアップ」という理想のペースでゴールするため、エネルギー切れを起こさないよう、体内に発生する乳酸を増やさずに運動できる最大の強度を把握することが大事になってきます。

2.汗乳酸を計測することで、自分の適正ペースを知ることができます
ミズノが2022年12月から始めたランナー向けサービスの「LacttoRUN30」は、10~20分トレッドミルで走ることで、簡単に汗乳酸を計測し、個々のランナーに適したフルマラソンのペースを算出してくれます。さらに今の走力をさらにアップするためのトレーニングメニューの提案も行います。
それでは実際に計測した様子を紹介します。
STEP1
情報シートにマラソン歴、自己ベストタイムなど、基本情報を記入し、アドバイザーがヒアリングします。マラソン出場経験がなくても大丈夫です。

STEP2
汗乳酸を計測するためのウエラブルデバイス(グレースイメージング社製)を右腕に装着します。デバイス先端のチップで汗に含まれている乳酸を計測します。耳たぶには心拍を計測するウエアラブルデバイス(ミズノ製)を装着します。

STEP3
アドバイザーの指示に従い、トレッドミルでゆっくりペースからスタートします。今回のお客様は1キロ=6分40秒でスタートし、1分ごとに時速0.5㎞ずつペースアップ、最後は1キロ=4分37秒まで上げました。その間、アドバイザーがペースごとの運動強度を確認していきますので、正直に今の状態を答えてもらいます。

STEP4
出力された計測結果を見ながら、説明を受けます。今回のお客様のフルマラソンの適正ペースは1キロ=5分30秒と出ました。過去の自己ベストタイムよりかなりゆっくりのペースでした。※詳細は一番下のシートをご覧ください。

3.マラソンシーズンへ向けて、効果的なトレーニング・練習メニューをアドバイス
今回測定したデータと申告した自己ベストタイム、そして事前にお聞きした日ごろの練習内容などから、アドバイザーがこれから取り入れると良いと思う練習メニューをお伝えしました。お客様は日頃の練習で「最後にペースを上げて終えることを意識している」ということから、‶強度の高いペースでの練習は足りていたのですが、思ったよりゆっくり我慢したペースで走る練習が足りていない“というアドバイスになりました。
マラソンでは1㎞ごとのラップタイムを見ながら練習する方も多いと思います。この「LacttoRUN30」ではレースでの適正マラソンペースのほか、ゆっくりめの疲労回復ペースや、少しきつい能力改善ペースとオススメの練習メニューも分かりますので、この秋からのフルマラソンチャレンジを考えているランナーの皆さんは試してみてはいかがでしょうか。
