アスリートを盗撮から守る!ミズノの赤外線防透けユニフォーム
1.スポーツ界の盗撮問題の現状を知っていますか?
スポーツ大会の現場ではアスリートへの盗撮禁止のポスターが貼られているシーンをよく見かけるかと思います。
アスリートを性的な目的で撮影し、撮影した写真や動画を売買したり、SNSなどに投稿したりする行為が問題になっています。
盗撮されているかどうかをすぐに判断することが難しく、アスリートを含め、多くの関係者が頭を悩ませています。
学生や指導者に話を聞いたところ、学生からは観客席で怪しい撮影を目撃したという話があったり、指導者からは実際に怪しい撮影をしている人を捕まえたという話もありました。
スマートフォンや小型カメラの普及により、手軽に盗撮できる環境が整っているため、巧妙化・複雑化していると考えられます。盗撮された被害者の苦しみは大きく、トラウマや日常生活への影響を及ぼすこともあります。大会主催者や指導者が警戒していても、なかなか悪質な盗撮を目撃することは難しいそうです。
2.赤外線を吸収する生地の開発で悪質な盗撮から選手を守る
ミズノは、20年以上前から盗撮問題に対して開発テストを行ってきましたが、盗撮対策に機能を集中すると、速乾性や通気性が低下してしまうなどの、選手のパフォーマンスをサポートする機能が損なわれるという問題がありました。
しかし2019年頃に汗処理機能についてより良いものを探していたところ、赤外線を吸収する糸の開発につながりました。この赤外線を吸収する糸は、汗処理機能に加えて赤外線カメラによる盗撮防止にも役立つと考え、商品化に進んでいきました。
そして、2024年に汗処理、速乾性などのクーリング機能と赤外線盗撮対策機能が両立したミズノ独自の新素材『ドライエアロフローラピッド』が完成し、女子バレーボール、女子卓球日本代表チームのユニフォームにも採用されました。
その後、2025年には陸上競技のユニフォームとして、『ドライエアロフローラピッド』の機能をアレンジした素材を裏地に搭載した赤外線防透けのオーダーウエアを一般向けに発売しました。
3.赤外線防透けオーダーウエアの特長
赤外線防透けオーダーウエアは、陸上競技ユニフォームに求められている伸縮性を持ちながらも盗撮対策を施しています。
表地の素材は、縦にも横にも伸縮自在なニット生地『ツーウェイトリコットⅡ』を採用することで、競技中でも動きを妨げにくくしており、シャツの胸部分から背中部分(図1)とパンツ全面の裏地に赤外線防透け裏地を採用しています。また、シャツは通常のセパレートタイプから裾の長さを23cm長くすることで、見た目からもアスリートに安心感を与える設計にしています(図2)。
このように、赤外線盗撮対策だけでなく、見た目でも選手から安心できる設計となっています。

図1

図2
4.盗撮がしにくい環境作りへの貢献
いかがでしたでしょうか?盗撮問題は巧妙化、複雑化しているため、なかなかすぐに解決できる問題ではありませんが、ミズノはウエア開発の面で選手の心技体をサポートできればと考えています。この素材を開発した田島と塚原は「多くの人に問題意識を持ってもらい、少しでも盗撮がしにくい環境ができてほしい」と言います。

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