ええもんつかう“ヒト”
Vol.3 0.01秒でも速く泳ぐための「ええもん」

「ええもん」で、今日よりも、ちょっといい明日を。
100年以上にわたって受け継がれてきた「ええもんつくんなはれや」というミズノのDNA。“ええもん”をつかうヒトたちの仕事に対する向き合い方やこだわり、モノに対する思いとともにお届けします。

2歳から水泳を始めた白井璃緒選手。ミズノで働く父親の影響で、ミズノの製品を使用することが当たり前の環境で育ったといいます。

全国大会に出場し良い結果が出せるようになると、「ミズノの水着はかっこいいだけではなくて、速く泳げるんだ」と確信し、ミズノの製品に対する信頼は揺るぎないものとなっていったそう。

「ミズノに入社してからも『かっこいいブランド』というイメージは変わらず、誇りに思っています」

白井選手が考える「ええもん」の基準は「使いやすくて気分の上がるもの」。自然と手が伸びてしまうような道具こそが、白井選手にとっての「ええもん」だといいます。

「例えば、トレーニング用のウエアに関しても……着用しているミズノのシャツとパンツを色違いでたくさん持っていますが、通気性が良い生地を使っているので、汗を大量にかいてもすぐに乾きやすいですし、パンツの丈も短いから、動きやすくて使いやすいうえに、柄がとってもかわいくて。身に着けるだけで気持ちが上向きになるので、お気に入りです」

もちろん、競泳選手として水着の機能性にもこだわっています。パフォーマンスに対する水着の影響は「80〜90%」と断言する白井選手。練習用水着では姿勢のキープと泳ぎやすさを、競泳用水着では体幹や腰回りへの高いサポート力を重視しているとのこと。

「ミズノの競泳用水着はサポート力が強いので、体が水中で沈まず、水の抵抗を受けにくい姿勢で泳ぎ続けられます。『これを着ていれば速く泳げる』という自信につながるような、ミズノの競泳用水着ならではの魅力を感じますし……そういった水着を着てレースに挑むことで、『さあ、行くぞ!』と気持ちが一層引き締まります」

白井選手には、競泳選手としての原点となった忘れられない景色があります。

「4、5歳の頃だったと思いますが、初めて出場した試合で優勝することができて。表彰台の一番上に立ったときに見えた景色は今でも忘れません。『ああ、この感じがすごく好き』と直感しましたし、あの経験が今の自分をつくりあげていると思います」

あの景色をまた見たい──表彰台の一番上に立つために、試行錯誤を重ねながら「ええもん」を追求する白井選手。

特に思い入れのある水着として挙げたのは、2019年に登場した「GX・SONIC Ⅳ」。体幹部分への強いサポート力と独特の硬い質感が自分のスタイルにぴったりはまり、「自分史上一番速い水着に出会えた、と感じたことを覚えている」と振り返ります。

一方で、現在着用している「GX・SONIC ROYAL PW」については「柔軟性が出てきたことで股関節の動きが格段に良くなり、200メートルを泳ぐ自分にとっては“ずっと動き続けられる”というメリットが大きい」と、その進化をしっかりと受け入れています。

より良い水着を生み出すために、スタッフとの対話も欠かせません。

「自分が感じたことや気になったことを伝えると、具体的な解決策をパッと示してくれます。ミリ単位の精度に向き合う姿勢を見て、いつも『職人だな』と思っています」

改めて水泳の魅力を聞くと、誰もいないプールで一人潜る瞬間のことを話してくれた白井選手。

「水の流れ、自分から出てくる泡の音、流れる水を受ける体の感覚といった全てを把握することができて、その瞬間がすごく楽しいしワクワクする。水に囲まれていると安心するし、『ずっとここにいたい』と思える、一番好きな空間です」

自分にとって癒やしの空間でもある水中で、タイムを争う競泳選手としての道を進む──原動力となったのは、他者との競争ではなく、自分自身への挑戦でした。

「0.01秒でも速く泳げたときの達成感は、どんなにきつい練習をも上回ります。だから今もずっと水泳を続けて、『もっと速くなりたい、強くなりたい』と理想を追い求めているんだと思います。年齢を重ねても『今の自分は何秒出せるのかな?』とワクワクするし、自分自身を知るのも面白い。そういった感覚は水泳からしか得られないので、それにとりこになっている感じです」

今年は「自分が世界にどれだけ通用するのか試される大切な舞台」となる世界大会を二つ控えている白井選手。直近の国内大会で優勝し、代表権を獲得した手応えを胸に臨みます。

「プレッシャーはもちろんありますが、それをどう自分の中で転換するかが試されます。『自分はここまでやってきた』ということだけを信じて挑んだ大会で優勝することができたので、世界大会でも自己ベスト更新を目標に、自信を持って挑んでいきたいと思います」

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