【人工芝のスペシャリスト】土肥弘一が語るミズノの人工芝について

ミズノ社内にはさまざまな技術を持つプロフェッショナルがいます。今回紹介する土肥は、人工芝のことは何でもわかるプロフェッショナルです。ミズノの人工芝の歴史や、人工芝の良しあしなどいろいろ聞いてみました。

ミズノイノベーションセンター前の人工芝に立つ土肥

人工芝は1960年代、アメリカで開発されたもので、素材はナイロンでした。
それが2000年以降に現在の人工芝と同じ、ポリエチレン素材になりました。
ミズノは1970年代に人工芝を販売する代理店としてスタート。
その後2004年に自社ブランドを立ち上げました。約20年の歴史になります。

ミズノは開発では後発だったため、多目的な人工芝ではなく、今まで培ってきたスポーツ用品のノウハウを生かすため、スポーツのプレー性にこだわった人工芝の開発を進めてきました。
2004年から現在まで、累計約200万㎡の人工芝を販売しています。

<参考>各施設に使われる人工芝の面積
全面人工芝野球場1会場:約13,000m²、サッカー場1面:約8,000m²

人工芝のスペシャリスト 土肥

天然芝のメリットは、夏場でも表面が熱くなりにくいことがあげられます。
また、脚への衝撃を芝が壊れることで吸収するのでクッション性もよく、植物であるため壊れても再生されるという特性があります。一方で、均一な芝とすることが難しく、芝の生える密度にばらつきがでたり、芝刈りや施肥など等に多大な費用がかかるというデメリットがあげられます。他に剥げてしまった場所は新しく生え変わるまでに時間を要するため、使える時間(期間)が短くなります。

逆に人工芝は一般的に、暑くなりやすい点がありますが、耐久性が高く、メンテナンスに掛かる費用が天然芝より少なくすみ、全面にわたり、均一な性能の芝とすることができます。見た目も美しく、年間通して使えるところも魅力のひとつです。
使用頻度にもよりますが、およそ7~10年に一度張り替えることが通例です。

人工芝は、普通の芝生の様に芝葉が立っていると思われているかもしれませんが、ミズノの野球専用人工芝「MS CRAFT BASEBALL TURF」は人工の芝葉(パイル)がゆるやかにカールしているのが1番の特長です。

「MS CRAFT BASEBALL TURF」

8つの特長動画

特殊加工を施すことにより、経年によるへたりや倒れが少なくなり、一定方向に倒れたりすることで発生する芝目が付きにくくなります。
さらに、従来の直毛型ロングパイル人工芝と比較し、特殊加工されたパイル(芝葉)の量を適正化することで、ボールバウンド時の充填材飛散を抑制できます。

左:直毛型のロングパイル人工芝 右:特殊加工でカールした人工芝

この開発により、プロ野球12球団のうち、今では6球団のホームグラウンドでミズノの人工芝が使用されています。
現在の球場は野球のほかにも、コンサートやイベントなどで使われることもしばしば。さまざまな用途があるため、野球場ごとに少しずつカスタマイズされています。また屋外、屋内でも仕様は少し変わります。各球場のオーダーに合わせられるノウハウがあるのもミズノの強みです。

※6球団とは、ベルーナドーム、ZOZOマリンスタジアム、京セラドーム大阪、バンテリンドーム、阪神甲子園球場(ウォーニングゾーン)、楽天モバイルパーク宮城(ウォーニングゾーン、ファウルゾーン)

京セラドーム大阪

近年、海洋環境に影響を及ぼすマイクロプラスチックの流出問題に対して注目が集まっています。
そんな中、人工芝も石油由来の樹脂を多く使用していることから、対策も急務です。

経年により摩耗した人工芝のパイル(芝葉)や充填材を人工芝施設外への流出しないような対策を行っていますが、どうしても雨風によって意図せず海に流出してしまうことがあります。
ミズノでは、環境に対して不可を与えないものにするにはどうすればよいかを考え、このたび、株式会社カネカと共同で土壌や海中で水とCO2に分解される「生分解性人工芝シリーズ」を共同開発しました。2026年2月の販売を予定しています。

「生分解性人工芝シリーズ」の詳細はこちら
URL:https://sports-facilities.mizuno.jp/service/grass/productlist/bio-degradable/

担当の土肥は、「私が開発してきた中で、「MS CRAFT BASEBALL TURF」は、いま多くの球場に導入していただけています。「生分解性人工芝シリーズ」を今後いかに、全国のスポーツ施設や商業施設などでの導入を広めていけるかが大きな目標になると思っています。」と語りました。

生分解性人工芝の動画

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