ええもんつくる”ヒト”
vol 1. 「ええもん」で関わる人の笑顔をつなぐ

「ええもん」で、今日よりも、ちょっといい明日を。
100年以上にわたって受け継がれてきた「ええもんつくんなはれや」というミズノのDNA。“ええもん"をつくるヒトたちの仕事に対する向き合い方やこだわり、モノづくりに対する思いとともにお届けします。

法人営業部・伊藤の主な仕事は、担当する企業に訪問し話を聞くこと。

法人営業も5年目となり担当するお客様の数が増えてきた伊藤ですが、元々は初対面の人と話したり、人に本音を打ち明けることができないタイプだったと明かします。

そんな彼女は、どのように営業の仕事と向き合ってきたのでしょうか──。
キーワードは「笑顔」でした。

人と話すのが苦手だったからこそ、「私だったらどういう人に心を開いて話したくなるだろう?」と考え、そのイメージに近づけるように意識していた伊藤に「相談したい」と声がかかることも増えてきたそう。

「お客様に『相談したい』と思い出していただけることが非常にうれしいです」

さらにうれしくなる瞬間は、自分が提案したアイテムを笑顔で着用する従業員の方たちや、採用して良かったと喜ぶ担当者の笑顔を見たときだと言います。

「お客様に誠心誠意向き合い提案したものが採用されて、私たちも笑顔になる。そうやって『関わる人の笑顔をつなぐもの』が“ええもん”だと思います。ええもんを提案・納品できた時は、みんなが自然と笑顔になるんです」

伊藤が最近手がけたのが、日本空港サービス株式会社のオリジナル制服。

初めはミズノの定番品であるシューズとレインウエアが採用されていた中、新たに制服の企画を相談されたことから始まったプロジェクトでした。

規制が厳しい空港内で着用されるため、細かいところまで何度も提案と調整を繰り返しながら完成を目指す中で活かされたのは、伊藤の強みでもある「納得して選択していただくまで諦めない」という姿勢でした。

「ご要望のすべてに応えられない場合でもできる限りのベストな提案をして、お客様に納得いただけるまで誠心誠意向き合います」

お客様と誠心誠意向き合うために伊藤が心がけているのは、「自分本位で会話せず、相手の話をよく聞くこと」。

営業に配属されたばかりの頃は不安を抱えつつ試行錯誤していたけれど、徐々に“自分なりの型”ができてきたことでコミュニケーション自体にも興味が湧いてきたと言います。

「いろいろな業種や職種の方たちとお話しする機会があるので、今まで知らなかったことを教えていただくことも多くて。自分の世界が広がったような気がしますし、『人とのつながりを大事にしていきたい』と営業に携わってから思うようになりました」

お客様の“良い相談相手”になるために、丁寧かつ迅速に対応することはもちろんのこと、相手の思いに共感し、相手の立場になって対応することを常に心がけている伊藤。

「制服を着る従業員が喜んでくれるようなものを一緒に作っていきましょう」と日本空港サービス株式会社の担当者とチームになって取り組んでいけたのは、そんな彼女の姿勢によるものだったのでしょう。

総合スポーツ用品メーカーであるミズノの強みを最大限に生かし、お客様の課題解決のサポートをできることが法人営業の魅力だと話す伊藤は、仕事をしている中で「お客様に感謝されたとき・頼りにされたとき」が最もうれしいと言います。

日本空港サービス株式会社と作り上げたオリジナル制服は、他の航空会社の方たちからも「目立つよね」と言っていただく機会が多いそう。というのも、ネイビーなどの落ち着いた色が使われることの多い航空会社の制服ですが、日本空港サービス株式会社の制服には明るいグリーンが使われているから。

「会社の顔ともなる制服のカラーリングについて何度も話し合った結果、グループのイメージカラーであるグリーンを連想させる配色に決まりました。私のお気に入りポイントでもありますし、そういった制服をお客様と一緒に作ることができたのは、本当にうれしい経験でした」

コミュニケーションが苦手だったとは思えないほど楽しそうな笑顔を見せる伊藤。彼女が理想とする「ええもん=関わる人の笑顔をつなぐもの」は、まさにここにありました。