ぼくらがベルグテックを選ぶ理由 屋久島山岳ガイド編VOL.4
薮田久美子

話しを聞いたひと
藪田久美子(やぶた・くみこ)さん

1989年、岡山生まれ。
2017年屋久島に移住
㈳日本山岳ガイド協会認定
登山ガイドステージⅠ、
屋久島観光協会ガイド部会運営委員会、
屋久島公認ガイド
雨の森の匂い

雨の日の屋久島の森は、いつも以上にその魅力が深まります。
まず雨の日は森の中にとても良い「匂い」が漂います。都市部で雨の匂いと言えば、「アスファルトの匂い」を連想しますが、もちろん屋久島で言う「雨の匂い」はそれとは違って、しいて言うなら「森の香りが際立った」という感じで、なんとも言えないとても良い匂いが森の中に漂うのです。
また、雨の日にはシダの葉先やコケの先端についた雫が森の中でアクセントとなって風景に奥行きを与えます。雨に濡れた森は色の深まりを増し、その上にキラキラと輝く雫が光を集める様は美しい宝石を見るようです。

また雨の音も良いです。例えばレインウエアの表面を軽快にたたく雨の音を聞いていると、不思議と心が落ち着いてきます。
こんな風に、雨の日の屋久島の森には、いつも以上にその魅力が溢れています。しっかりとしたレインウエアを着て、みなさんもぜひ、雨の屋久島の森に、その魅力を探しに出かけてみてください。

レインウェアの使い方

雨の日に屋久島の登山を楽しむにはしっかりとしたレインウエアが必要です。
また使い方にはコツもあります。次のことを参考にして、ぜひ雨の屋久島を楽しんでみてください。
レインウエアの使い方1
防水も透湿も撥水性がとっても大事!
レインウエア内部の湿気が生地の外へ出る透湿のためには、生地表面の撥水性がとても重要で、これが失われると内部が結露して衣服が濡れたり、防水性も低下します。
生地は汚れると撥水性が低下するので、こまめな洗濯で撥水性を回復させることが必要です。
レインウエアにツバのあるキャップを組み合わせるのはお勧めの使い方です。
防水性がぐっと高まりますし、キャップのツバがフード前方の視界を確保するのにも役に立ちます。
また弱い雨の時はあえてフードを外して周囲の音を聞くこともできます。
レインウエアの使い方2
キャップ+フードで二重の防水対策
レインウエアの使い方3
雨って袖口からも滲みるんです
レインウエア内部に雨が侵入してくる大きな原因として袖口の緩みが挙げられます。
これを防ぐためにレインウエアの袖口には面ファスナーのついたタブアジャスターがあるので、これをしっかり締めて、ここからの雨の侵入を軽減することがとても重要です。
レインウエアを着て登山など激しい運動を行うと、汗が内部で蒸れて結露し、衣服が濡れることがあります。
これを防ぐためにはベンチレーションを兼用するポケットを使ったり、ファスナーを緩めるなどして内部の湿気を上手に外へ逃してあげることが重要です。
レインウエアの使い方4
行動中のムレで衣服が濡れることも
※個人の感想です
山歩みち

引用元:山歩みちNo.041
写真・文=大沢成二
構成=『山歩みち』編集部